2015年2月27日金曜日

年度師走

 さて、先週の破壊から1週間。
 急ぎでお願いした購入手続きも順調に進み、おかげさまで機器も手元に届きましたので、気を取り直して。

 2月も最終週となると、倉敷では春の気配がしてきます。気がついてみれば、大麦の芽も出そろってきました。2月は逃げると云いますが、ほんと、今年の2月も実に早かった。

 この日曜日からは、とうとう今年度最終月。研究カレンダー上の『師走』です。本年度もきれいに締めくくりたいものです。

 さて。
 最近共同研究者と話していて、面白いことが分かりました。ヘテロシグマに感染するウイルスがコードするタンパク質で、変わった性質の酵素があるのですが、このタンパク質の活性を計っていたら本当だったら無いはずの活性が見えてきたのだそうです。
 共同研究者は、有機合成から入ってきた生化学やさん。酵素を『タンパク質』として考えるというよりも『触媒』として考えるヒト。私が酵素活性というものを理解するときには、Xを加水分解してYとZにするのね、という理解で完結してしまうのですが、彼が話をすると、Xの活性中心が基質のWという分子を攻撃して求核置換反応をするので電子の雲がこっちからこっちに動いて…という、サブ原子レベルの話になります。そもそもは、まだ米国にいたときに、私が博士課程にいたときに大変お世話になった指導教官から紹介していただいたのが知り合ったのがきっかけで、長らくの飲み友達。仕事の話をすると、自分ではとても考えつかないようなことを教えてもらえる貴重な方だということには、恥ずかしながら結構最近になって気がついたんです(笑。

 この、変わった酵素を巡って共同研究してみよう、と、始めてからしばらくたつのですが、双方メインの仕事を抱えていながら片手間に取り組んでいた上に、お決まりの手順で大腸菌で大量発現して…というのが、うまく行かず。ああだこうだと手を替え品を替え、ここまできた訳です。
 来週は、当所の共同研究成果発表会。完結にはとても至らないけれど、面白そうな感触があるデータをだせるのは嬉しいことです。発表会の前後には、来年度に向けてじっくり話し合おうと計画しています。

 なにせ、1月2月と妙なハプニングが続いたので、そろそろ明るい話題が欲しい。
 少しずつ温んで来る気候もうれしい。早く早く、春よ来い♪♪
 




2015年2月20日金曜日

・・そして壊れた

 年が明けてから、『冴えない』ことが多いのですが、冴えないどころか積極的に悪いことがありました。

 以前記事を書いた細胞カウンター。これが壊れちゃったのです!
 現在取り組んでいる実験は、これ無しではどうにもなりません。まさに生命線。

 いやはや。
 壊れたこと自体もショックですが、時期が悪いのです。
 機材が壊れた場合、修理するか、あるいは新しく購入するか(今回は諸般の事情により購入に決定)、どちらにしても年度末=研究費的フトコロがいちばん苦しい時期にこれは痛い。
 加えて、年度末の会計締めのために、例えば修理依頼を今だして、仕上がって返ってくるのが年度切り替わり後の4月だったりすると、支払いが不可能になったりします。(販売会社の以前の保証期間中の代替機貸し出しの対応の悪さを思い出しても、直ちに修理が進むとは思えない。と、以前の怒りがここでちくりと顔を出したりして。)購入しようとしても、10万円以上の『備品』の購入は、3月に入ると不可能。

 たまたま次年度に持ち越し可能な予算をいただいており、計画的に来年度に持ち越すはずだった予算が手元にあるので、これで購入することに。貴重な『貯金』ですが、背に腹は代えられません。事務・納入会社の担当者のみなさまに悲痛な顔でお願いをして、ありがたいことに超特急で事務処理を進めていただき、うう、なんとか2月末までには手元に届きそう。

 ここしばらく、単純至極な実験ながら、ちょっと面白いアイディアを思いついたので、やってみたくて仕方が無い。なにより、ぐずぐずしていて無駄に時間が過ぎてしまうのは本当に困ります。

 ……そう考えると、予算が手元に無く、しかも3月にはいってから壊れるよりは、まだましだったと云えるかもしれません。ま、防げる誤使用や事故で壊れたのではなく、これはほとんど寿命に近い感触なので、仕方ないと云えば仕方ない。

 う〜〜ん。なんだか1月2月とハプニング続きです。
 おかげで、書くネタには不自由しませんが、そろそろ、春よこい、な気分。

 改めてタイトルを見直すと、ガックリ感がよーくでていますね。苦笑。


2015年2月14日土曜日

毎年のことながら

 2月も中頃。
 そろそろ、4月、つまり次の年度始めが視野に入ってきます。
 例えば、担当授業とか、新しく入ってくるメンバーとか、いろいろなことが切り替わる季節なわけですが、同時に予算関係も新年度を迎えます。

 これがね…。
 予算と云えばいろいろあれど、一般的にいってやっぱりいわゆる『科研費』がカギになる人が多いでしょう。
 申請した研究課題が採択されていれば、その課題=予算のスタートは新年度から。
……なのに、なんと科研費の採択結果発表は、新年度第一日目、4月1日なのです。

 物品購入は仕方が無いとして、困るのは人の採用。

 雇用される方も雇用する方も、予算がとれたら引き続き一緒にやりたい、と思う人が大多数でしょう。次の予算がとれたらぜひとも雇用更新したい!…のに、その採用をするための予算の発表が4月1日で、しかしいろいろな仕事の切れ目も同時では、お互い極めて身動きがとりにくくなってしまうわけです。

 このシステム、本当にやりにくい。
 なんとか採択発表を3月初めぐらいにしてくれれば、かなり変わってくきますよね。
 とはいえ、以前は採択発表は5月の連休明けだったそうで、それから考えたら、まだまだよくなってはいるらしいのですが。

 なんていうことを同僚とぼつぼつ話していると、ほんと、年度末大詰めな気分。

 なんか、こういう話、あったな…。とぼんやり考えていて、今、思い出しました。

 日本昔話の『笠地蔵』。

 この時期に新年度の予算について考えると、あのお話の中で、お正月のお餅の心配をする昔話『笠地蔵』のおじいさんとおばあさんの気分がよぉくわかるような……笑。
 
 ちゃんとお餅が届く新年(度)を迎えたいものですが、今年はいかに。
 
 

2015年2月6日金曜日

依然進行中

 さて、進行中の新棟建設。

建築計画を見て理解はしていたものの、とうとう3階の天井=屋上部分までの高さが棟上げされると、お〜〜、こんなに高い建物になるのね!と感慨深いです。以前あった建物よりも奥行きもできるので、本当に床面積が増えることになります。

以前の写真に比べてすっかり見通しが悪く・・・・というより、まるっきり効かなくなりました。

今までと同じ場所から同じズームでとっているのですが、
建物の高さが増したので、横長のフレームでは入りきらなく
なりました。にょきにょきのびた感じです。


 とはいえ、実は、建物の外壁はまだできていないのです。中の柱が出来上がったところ。ということは、これから鉄筋コンクリートの壁を流し込んで作るのでしょうか??

 一戸建てのおうち等ではなく、こういうビルの建築現場を毎日経時的に見たことなんて無かったことに今更ながら気がつきます。

 現在2月初旬。当初の計画では確か3月9日に落成式の予定だったような…。さすがにそれは無理そう。

 壁を流し込んで、多分外壁を塗装して、電気水道等の配線配管に内装に最終的な外装に…。最終的な落成はいつ頃になるのか、賭けでもしてみたい気分です。