2018年11月2日金曜日

提出週

 さて、今年も科研費の提出が終わりました。
 申請書を書いて、同僚と交換してお互いにコメントしあって、を何度も繰り返し、ギリギリまで推敲を重ねましたが、もう、直すところも尽きた感が。
 こんな風に、申請書をざっと書き上げて、交換して、磨いて、交換して。。。というやりとりは3年目になります。研究トピックも程よく付かず離れず、的確なコメントと豊富な知識に基づいたアドバイスをいただけて、大変ありがたい関係です、が、う、実は過去2年間、あちらは全て通し、私は全て落とし。。。。
 今度こそは、いろいろ教えていただいたあれこれを生かして、ポジティブな結果とともにお礼が言いたい、んだけどなぁ〜〜。

 申請内容については、同僚に助けていただいいているわけですが、一方で、弊学は、中央の担当部局が頑張ってくれているらしく、学内締め切りは11月2日。他大で、10月半ばに締め切りの例などを耳にすると、うちの大学でよかった〜〜、と毎年ほんのり感謝しています。
 希望すれば事務チェック、という、主に予算内容をチェックしていただくこともできるのですが、予算欄だけと思いいや、本文にもチェックしていただいていたり、また、返却していただいた予算の一つ一つの数字を書く欄に、小さくエンピツで2つずつ印がつけてあるのを見ると、一人につきダブルチェックしてくださっているらしく。
 ありがたく、頭が下がります。つまりは、ううぅ、サポート体制は万全なわけで、今年こそ通したい。。。。

 まあ、とにかく、年内の大きな節目の一つは終えたわけで、ちょっとホッとします。
 しばらく手を離していた論文書きに戻らなければ。そして、実は三週間後には再びチリへ!なのです。
 このプロジェクト、始めたら大変、とは聞いていたのですが、確かに、何だか落ち着く間がありません。。。。
 とはいえ、研究するために取った予算、何が何でも腰を落ち着ける時間は確保して、少しでも前に進まなければ。
 あたりまえのことではありますが、多分、今まで通りの仕事への取り組み方・捌き方とは、ちょっと変えなければならないことがあるんでしょうね。一息ついたところで、そんなことを意識して見る必要もありそうです。。。。

 

2018年10月26日金曜日

4年ぶりのInternational Conference of Harmful Algae (ICHA)

 やってまいりました、フランス ナント(Nantes)にてInternational Conference of Harmful Algae。本日最終日です。

 この会議、4年前に2014年ウェリントンにて開催されたものです。2年前のブラジル開催の会議があったのですが、その頃は、テニュア審査と死闘のまっただなかで、残念ながらスキップ(とはいえ、その後ブラジル+チリに3週間の旅に出て、それが今のチリ・プロジェクトにつながっているわけですが)。今回は、ヘテロシグマのミトコンドリア上の系統地理マーカーに使えるか?という配列についてのポスター発表をしに参加しています。

 Nantesは、フランスからTGVで2時間程度、飛行機では1時間ぐらい。現代アートを中心に据えて、観光に力を入れている町だそうです。フランスは、特にパリに何回か滞在したことがあり、噂通り、フランス人(パリ人?)は、あまり英語で話しかけられるの好きでないみたいな・・・特に空港周辺で親切にされた覚えがなかったり・・・・
 一人旅だし、ちょっと身構えます。
 ・・・しか〜し、パリCDG空港に到着してすぐに気がついたのが、皆さんとっても親切。看板がアテにならず、道を聞いた人がみんな違うことを教えてくれるのは相変わらずですがw、親切に笑顔でされると、感じが全然違いました♪
 ・・・・前の滞在からは10年近く経っているのですが、これってつまり、その間に進んだGlobalization=様々なバックグラウンドの人とのコミュニケーションが必要とされ、それに価値を見出す、と言う動きの結果を目にした、というべきなんでしょうか。フランス語を愛し、至上と考える(とよく言われる)フランスでも?
 ううん、日本にいると、そいういう実感を得ることがあまりないこともあり、ちょっと考えさせられました。

 パリCDG空港から目的地Nantesへは飛行機で移動。CDG空港で、離れたところに、チリで知り合いになった政府機関のオフィサーにそっくりな人を見かけました。世界には3人同じ顔をしている人がいるといいますが、ホントに似てる・・・と思いきや、ご本人だったw。はっと目があって、ご本人だとわかった時には、ついつい、きゃあぁ、と抱き合って再会を喜び合ってしまいました。チリ・プロジェクトは、赤潮プロジェクトなので、彼女以外にも、業界が持っている私立研究所の知り合いも、独立して赤潮モニタリングとコンサルタントを営んでいる方とも、学会のコーヒーブレイク中に次々に遭遇。いってみれば、同分野の研究者と国際学会で再会しただけじゃない?なのですが、南米という『私にとって最も親しみなかった国』で知り合った方達と、もう一つ、『距離感を感じる国』で再会、というのは、格別にうれしかったです。

 また、ここ4年間の間に、ヘテロシグマ株を譲渡していただいたり、それがきっかけで共著論文を出したりした海外の研究者たち、彼らにも残らず遭遇し、そのたびにお国柄により、握手したりほっぺたくっつけて挨拶したりして。
 そう、学会は専門家社交の場だった、を今更思い知った気がします。
 4年前の学会では、国際学会で会う日本人研究者たちとお近づきになれたのがありがたかったのですが、彼らとも再会し、4年間の間の増えた海外の知人たちとも再会・初めましてと出会い、Wellington NZ --> Nantes Parisの間に流れた時間って、ちゃんと意味があったのね、と、学会終了を前にとっても盛り上がった気分になっています。

 ところで。
 今回の学会、発表を聞いていて、4年前に比べて分子・細胞レベルで赤潮を見てみる、と言う切り口の研究が、目立って増えていました。それって、まさに私がめざしている切り口。心強く、刺激を受けるとともに、こうしてはいられない、安穏としている場合じゃない!とポジティブな焦りを感じました。これも学会が大切な所以ですよね。
 というわけで、さ、帰って仕事しよっ♪
 

 

2018年10月19日金曜日

秋ですね

 台風に幾度も見舞われたのち、倉敷もやっとの事ですっきりと秋になりました。
 朝の爽やかさは、本当に特筆ものです。
 恒例の秋のBBQも終わり、申請書書きシーズンもそろそろ大詰め。
 。。。こんな時期ですのに、科研締め切りまでに海外出張が一回。締め切り後、もう一回。
 最初は学会でフランスへ、その後、しばらく間をおいて、再びチリへ。

 去年あたりから、変に海外慣れしてしまってきており、出発も遠くないというのにポスターの準備だけしかしていない!秋のフランス、ナントの気候など、調べて荷造りしなければ、ですね。
 
 そして2回の海外出張、両方合わせると結構な時間、ラボにはいないことになる。。。ヘテロシグマたちのお留守番したくを整えなければなりません。留守がどんどん増えてくる昨今、留守番ヘテロシグマの維持をどうするか、検討の必要を痛感するようになりました。
 
 今は単に希釈培養しているわけですが、これをなんとか、凍結とか、低温で増殖しないように保存とか、できないかな〜〜。

 現在検討中の、遺伝子導入がうまくいって、遺伝子組み換え株を作ったりしたら、それらを延々と希釈培養で植え継ぎ続けるの、無理ですよね。
 モデル生物として使うならなんとか楽に使えるようにしなければ。ずいぶん前からぼんやり頭にある懸案事項でしたが、最近再び急浮上です。

 

 

 
 
 

2018年10月13日土曜日

久方ぶりの吉報

 昨日は、とある研究費をいただけることとなり、その贈呈式およびシンポジウムに出席してまいりました。

 ここしばらく代表での研究費を外しまくっており、分担として入れていただいている研究費で十分やっては行けるのですが、情けない気分でいっぱい。。。。

 我ながら、何故そんな例えが浮かんだのか、自分が『かたまりのパルミジャーノ(パルメザンチーズ)』になった気分。
 チーズおろしでおろすと、力を入れなくても、ぼろぼろっと簡単におろせますよね、パルミジャーノ。
 研究費ハズレた、のお知らせを受けるたびに、自尊心が、ぼろぼろっ、ぼろぼろっとすりおろされていく感じ.....
 結構外し続けて、すでにだいぶんすり減っておりますw

 という状態だったのですが、久方ぶりに助成金への申請に採択していただきました。
 実はひと月以上前にお知らせをいただいていたのですが、『内定』ということで外向きには言ってはいけなかったのです。本日より、晴れて口にしても大丈夫なニュースということで、いつもの金曜午前0時のブログスケジュールを後ろにずらしてでも、口にせずにはいられません(笑

 小さい規模でかいたとはいえ、ここ数年、ずっと、これをやりたい、やらなければ!と思っていたアイディアでしたので、採択していただけて嬉しいです。
 
 研究費が採択されるということは、研究の始まり、を約束してくれるものに過ぎないわけですが、それにしても、『これが面白いと思うんです』と提示したアイディアを、『そうだね、おもしろいね』と、認めていただけたわけで、そういう意味で、大変心励まされるものですね。
 なんだかとっても、頑張ろう、という気持ちになりました。

 
 

2018年10月5日金曜日

毎年のことながら。。。

 申請書かきの季節です。
 去年申請したものが二つとも落選しているため、さて、これらを書き直してなんとか通そうと思うわけですが、いやはや。

 一つについては、去年も一昨年も、落選した申請書の中では、上位20%にはいっているとのこと、う〜〜ん、私としては、もうどこを直したら良いのかわからないなあ。。。。と思案投首。
 んもう、このまま何もなおさず出しちゃおうかしらっ←だんだんヤケが入っております。笑

 もう一つについては、書き直し、学内添削に提出して見ました。同じ部局の先生が目を通してコメントしてくださるというものです。私がやっていることは、部局の中では相当毛色が変わったことなので、添削する先生もお困りなのでは、などと思いながら提出。
 で、お返しいただいたものを読んでみて、「え?この表現、わかりにくいの??」などというものがいくつも。
 
 そう、こういうのが大切なんですよね。なにせ2度目の正直を狙う申請書=私自身は2年分の時間をかけて考え詰めて書いているわけですが、書いた本人は、わかって、あるいは、わかったつもりで書き上げて、これを初めて見るよ、という方に読んでいただくと、あら、そこでひっかかるの?というのがよくあります。
 軽い気持ちでさらっと書き流していたところにツッコミが入るあたりが、またなんとも。
 じりじりと書き直し続けて一週間、そろそろ頭が飽和状態。過去の一時期、申請書書きのコツはある程度抑えたかも・・・などと勘違いしていたのですが、いやいや、甘かったwです。

 系統維持のために数限りなく使っている培養ガラス管を洗うのを、1日の気分転換に、あとしばらく頑張ろう。むかし、ポスドクしている時に、あるラボの先生が、グラント書きのシーズンだけは、なぜか植物を育てる鉢を洗ってくださる、という話を聞いたのを、共感の苦笑いと共に思い出します。
 まさにこの瞬間、おんなじ気分でいる研究者で日本は溢れていることでしょう。。。。
今年は重複制限で出せないよ、という方々が、まぶ〜しく、うらやまし〜〜く感じられます。笑


2018年9月28日金曜日

やっと会えた・・・♡

 なんだ?と思われてしまいそうなタイトルですね。でも、本当にそんな気分だったんです♡

 このブログで、ヘテロシグマのことを書いてきたにも関わらず、ヘテロシグマの顕微鏡写真を載せたことがなかったと思います。
 いえ、数枚は持っているのですが、これが貴重で、将来論文などに使いたい時のために手元にとっておきたくて、なかなかここに載せることができなかったのです。

 なぜかというと、ヘテロシグマの綺麗な写真を、特に高倍率で撮るのが難しかったため。
 ヘテロシグマは泳ぎます。ふるふる泳ぎ廻り、ひとところに止まっていてくれません。
 また、ジャガイモのメークインみたいな格好をしているのですが、ひどく柔らかく、顕微鏡観察しようとして、スライドグラスとカバーグラスで挟むとプシュッとはじけて粉々に・・・・。
 では、と化学的に固定しようとすると、今度は形が変わってしまいます。それに、化学固定すると死んでしまう。モデル生物では、今時リアルタイムイメージングなんて全くの常識なのに、ヘテロシグマではそれができない。研究題材としては、ちょっとそれって、、、、、。

 まあ、いまだにヘテロシグマに遺伝子を導入する方法を確立できていないため、例えば蛍光タンパク質で、ヘテロシグマの機能性タンパク質をラベルして、その移動を追う、なんていうことは夢のまた夢。リアルタイムイメージング、今の所必要ない、といえばないんです。
 とはいえ、目で見えるって、大切だし、別にGFPラベルしなくたって、ありのままのヘテロシグマを、ジロジロ眺めてみたいではないですか。
 と思ってはいたのですが、他のことにかまけてpendingになっておりました。

 しか〜〜し。前から欲しいと思っていた、手軽に観察できる蛍光顕微鏡が、キャンペーンに乗って半額でgetできることを知り、道具が手に入るとなると、やっぱりヘテロシグマをじろじろ眺めたい、何は無くとも、今すぐに!という気分が盛り上がりました。
 で、ふと小技を思いつき、スライドグラスとカバーグラスの間隔を狭く固定して、その間にヘテロシグマを挟んで、物理的に泳いで逃げられないようにしてみました。
 で、撮って見た写真がこちら。この子は、ちょっと変則的な形をしています。ちょっと歪んだハート形?
 










 単なる明視野写真(上)とRFPチャンネルでの自家蛍光写真(下)。でもでも、こんなにアップで生きているヘテロシグマと対峙できるのは初めてなのです!
 んもう、「とうとう会えたね・・・・♡」な気持ち。
 というわけで、こんなタイトルになったわけです。



 残念ながら、この顕微鏡では動画は撮れないのですが、目で見ていると、動けないながらに、ヘテロシグマが、じたばたじたばた・・・・と、鞭毛を振り回しているのが見えます。将来的に、遺伝子導入できるようになったら、鞭毛の構成タンパク質をGFPラベルて、暗い中でヘテロシグマがじたばたじたばた・・・と振り回す鞭毛を緑色に光らせて見たりして。んで、できたら共通機器のグレードの高い顕微鏡で、動画撮って、泳ぐ時の鞭毛の使い方を解析しちゃったり。
 ミトコンドリアタンパク質だの、細胞骨格だののタンパク質を蛍光タンパク質でラベルして、3D細胞内小器官塗り絵とかしちゃったり。
 モデル生物では全くもって常識レベルの技術ながら、ヘテロシグマではやった人はいないわけで。
 やむにやまれず、な気分になり、x100の対物レンズ購入も決定。私たちにしては一挙に結構な散財なのですが、しかし、目で見えるってスゴイ、と、今更ながらの衝撃。
 頭の中では、そういうことができたらいいね、ぐらいにずっと描いていたことなのですが、実際に自分の目で、この解像度で、生きている、ありのままのヘテロシグマを自分のラボで思いついた時に見ることができる、という、たったそれだけのことで、いきなりあれこれモティベーション急上昇です。

 

  

 

 

2018年9月21日金曜日

南半球での色々とプロジェクトサイト

 そして、またあっという間に一週間。

 今回のチリ行きでは、私たちのグループがお世話になる、チリ側カウンターパート、ロスラゴス大学のガハルド博士のラボにお邪魔して、導入する機材はこれからの研究計画などをじっくり話し合って参りました。
 今までは、日本側研究者3名とチリ側研究者4名で、いわばグループディスカッションの形で話し合ってきたのですが、一歩進んで、実際の研究でがっちり組む相手とのやり取りに入ったわけです。
 わかっていたつもり、あるいは、伝えていたつもりだったことも、一つ一つ振り返ると色々と漏れがあったりもするもので。今回の打ち合わせは、微に入り細に入り、それでも足りなかったな・・・・と思うところもあり、やはり、アウェイで仕事を立ち上げるというのは一筋縄では行きません。
 とはいえ、このプロジェクトでは、自分のラボにはないような機材もあちらに導入することができるわけで、しっかり共同研究して、結果が出せるように知恵を絞ってきました。

 こちらのグループから、しばらく派遣する研究員も温かく迎えていただき、南半球での赤潮シーズンに向けて助走といったところです。

 ところで。
 そう、チリは南半球。
 今回の旅は、まず、サンティアゴに入り、いくつかの会合を済ませたのですが。
 サンティアゴの街中からは、どおん、とアンデスが見えます。
 天気のよい昼間に、街中を歩きながら、おお、アンデスだ、と感動しながら眺めて、でも気がついてみたら、太陽に向かって歩いている私たちの右手にアンデスが見えるのです。あれ、サンティアゴはアンデスの西側に位置しているのに。
 なんでアンデスが西にあるの?逆じゃない??

 3人連れで、かなり長い間首をひねり、そのうちの一人が、方位磁石を確認して、「‼️」

 そう、南半球では、太陽は北に昇る。南中ではなくて、北中するのですね。
 つまり、太陽に向かって歩いていた私たちは、南に向いているのではなくて、北に向いていたというわけ。アンデスはちゃんと、東にありました。
 
 コペルニクス的転回、とでもいうべきか。今回のチリ行きでも、かなり印象に残ったびっくり&納得でした!

 話は変わりますが、何ヶ月も前から準備しておりましたプロジェクトサイトがとうとう公開されました。お時間がおありの時に、ご覧いただければ嬉しいです🎵