2013年6月7日金曜日

こんな週もある 

 今週は、書き物の週となりました。
 6月・7月中に締め切りがあるいくつかの研究費の申請書書きです。
 この時期、私にとって出しやすい研究費の申請締め切りが重なっており、去年のいまごろも似たネタでいくつも書いては出し書いては出し・・・・としていたのを思い出します。
 去年の数多い『書いては出し』の甲斐あって、去年終わりから研究費をある財団からいただいて、今の私たちのグループはそのおかげで回っています。というわけで、来年の『飯のタネ』となる研究費を獲得するために、今年もやはり書き続けるこのシーズンです。

 私がコンピューターの前に座っていじいじと書き物をしている間に、Hさんは、ヘテロシグマと共生している微生物の単離を続けてくれています。去年の今頃は、私が書き物をすれば、その間は全く何も進まなかった!ことを考えると、同僚がいてくれるというのは本当に本当にありがたいことです。

 そして、私たちの目には見えない強い味方。
 今、私たちのグループでは、公的サポートを受けたものと、自分の研究費から払ったものと、2種類の『外注実験』が動いています。公的サポートのほうは公募に申請して、承認されれば私たちの研究に必要な材料を準備していただけるというもの。自分の研究費から払ったものは、例の、ヘテロシグマの遺伝子配列を解読する、というものです。
 
 実験、というのは、「自分の手を使う」もの、というのは、以前は鉄板の常識でした。でも、近年、実験をアウトソーシングできるようになってまいりました。これ、うまく使えば、本当に便利。大学においても、すでに研究という活動に欠かすことのできないモノになっていると思います。

 『外注のよさ』は幾つもあります。
 まず、めったにしないような実験を自分でするには、実験技術の習得とその実験に必要な設備が必要ですが、外注の場合、あちらはその技術に習熟したプロ。当然、ある程度以上の技術が保障されている(はずです)ので、結果がほぼ確実に期待できる(はず)。
 そして、省・時間と省・労力、これが大きい。煎じ詰めれば、仕事を外注する一番のメリットは、『自分がその仕事をしなくてすむ』ことではなく、『空いた時間で、研究を進める上で、自分にしかできないことが可能になる』ということでしょう。
 というわけで、外注を頼むことであけた時間で、私は来年以降のための「カネ稼ぎ」これは、今のグループ構成では私にしかできません。

 だれでも、手は2本しかないし、手を動かしている間は、書き物は止まる。となると、私たちのような極小グループが結果を出して自分たちの地位を確立していくためには、自分たちが日々働くのとは別に、水面下で着々と物事が進んでいるというのはなかなか心強いことです。自分たちの手と頭は、自分たちが本当にやりたいこと・考えたいことをするためにとっておく。そして、その間私たちの見えないところで、次にやりたいことの下敷きになるような作業が外注で進んでいく、というのは、確かに効率がいい。とはいえ、多くの場合、外注実験は結構な費用が掛かります。

 というわけで、このスタイルを来年も維持したいと思えば、そう、来年度分のまとまった研究費がやっぱり必要なのでした。

 ・・・・・・・・・書かなければ!
 


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