2019年3月22日金曜日

オソルノにて

 さて、今年度最後のポストになりそうです。
 現在、チリはオソルノにおります。オソルノって、こんなところ

 あら、市の中心にはこんなところがあるのね、という感じですが、私がお世話になるUniversidad Los Lagosは、市の中心からは数キロ離れたところにあり、そう、この小さな大学と、極めて好都合なことに、私が滞在しているホステルと、もう一つもう少し立派なホテル、そして、発着にお世話になる空港以外には何もない笑。

 日本を発つ前に、天気予報をチェックしながら、あら、オソルノは夏の終わりのはずなのに、日本の4月初めぐらいの気候なのね、と思ったのですが。
 きてみたら、あら、寒い。ホステルのご主人が、寒いだろうから、と、部屋に暖房を入れてくださり、私は日本を出る時までは必要だと思っていたセーターを着て過ごしました。
 朝9時に外に出てみたら霜が降りていたり、しかし日中は気温は17度ぐらいまでは上がり、午前と午後に結構激しく短い時間雨が降ったりします(とはいえ、日本の夕立、というのに比べれば弱い)。お世話になっているラボの技官さんによると、チリの南には典型的な気候、だそうです。

 さて、このプロジェクトも、本格的に予算がついて1年近く経っているのですが、特に、日本から供与する機材をチリで購入しようと、日本からチリの機関に送金する、というところが律速になり、その点は全く前に進まず。この送金が、今回の滞在中やっとの事で完了した!とのこと。カウンターパートの先生と抱き合って喜びました。で、あっという間に機材を発注、それらは5月には揃うとのこと。ほんの正味10日間の滞在の間に大きな進歩!です。

 この一年間、私たちの拠点は、様子見いみい、しかし実験が軌道に乗らない。。。。という感じだったのですが、モニタリングを本格的に行う他機関では、予算がまだ来ないけど、モニタリングを始めたい!ということで、駐在している日本人研究員が奮闘。無理を押して9地点でのモニタリングが本格的に開始しました。彼女の交渉力@英語と、二進も三進もいかないよ?な困難の中で、それでもなんとかプロジェクトを進めたい、という強い意志に基づいた努力がなければ実現しなかったことで、本当に頭がさがるとともに、心から感謝です。また、このプロジェクトのチリでの中心となるラフロンテラ大学で奮闘してくださった二人の研究員、本来ならば研究員におかけするはずではないご苦労をたくさんかけてしまい、こちらも心苦しい限りですが、送金も完了、今後は研究に集中してもらえるように、日本にいる私たちもサポートを強化しようと思います。

 実は、私たちの拠点に配属されていた日本人研究員は、パーマネントな仕事を見つけて、そちらに移籍。パーマネントな仕事をゲット、は、本当におめでたい、祝福すべきことですが、一方、しばらくオソルノは日本人研究員不在になります。しばらくは、私がチリ滞在を増やし、また、週1日はスカイプミーティングを持つ、ということで対応することになります。赤潮研究、特に、赤潮発生時に見られる赤潮原因藻とその他の微生物間の相互作用について興味がある方、ぜひ、研究員ポジションにご応募お願いします!

 最後に。今回は、考えてみたらプロジェクト開始後初めて、こちらでピペットマンを持って実験しました。ピペットマン持ってベンチの前に立って。。。って、この体制をとると自分本来の重心を取り戻す感じ。本当に心が落ち着きます。
 今後、長い滞在が増えるはずですが、こちらで実際に実験をしたり実験指導をしたり、が増えてくるはずで、プロジェクト本来の形に入るのだなあ、と、それが一番嬉しかったです。
 
 

 

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