で、話題の一つは、やはり、『研究費をどうやって確保するか』。
30歳そこそこ?の若手研究者にどうしてますか?と聞かれて、『研究費に恵まれているグループに属している人で、少人数でやっているグループのキビシい現実に興味があるのかなぁ』などとおもいながらお答えしていたのですが、後になって気がついたのは、彼は若くしてPrincipal investigator、つまり、研究費は、自分で調達する立場にあったんですね。
研究の目的は、当然、見いだした結果をまとめて論文として公表すること。
そのための資金が無くては、そもそも闘えない。
任期付きで、時間も限られている、となると、前門の虎、後門の狼状態。
若手のほとんどは、成果を上げるために闘い始めるためにまずは研究費!という切実な思いを共有している訳です。
じつは、このブログに立ち寄ってくださる方の多くも、『ラボ 立ち上げ 研究費』的なキーワードで検索されたのがきっかけのようです。
なので、今回は、そのあたりの悪戦苦闘経験について書いてみようかと。
なので、今回は、そのあたりの悪戦苦闘経験について書いてみようかと。
これ、ほんとうに切実なトピックです。
着任したばかりのころは、いったいどうしたらいいのかわからないし、なかなか教えてもらえない。というより、教えることが出来る人は、あまり存在しないトピックでもある。
同世代の他の人がどうしているのか、気になる。でも、聞きにくい。
たとえば、科研費の若手Aとか、さきがけとかをさくっととるのが王道ですが、これらは非常に狭き門。特にさきがけは、出しやすいテーマが無いと、応募できませんし。
いやいや、そもそもそんな大型予算、世間の95%ぐらいの人は、応募もしたことないうちに一生を終わる訳で…。
というわけで、さきがけにも若手Aにも縁がないヒトの例として、私の場合。八方手を尽くしてかき集め型とでも申しましょうか。
科研費は一年に一度しか応募できません。9月着任だったので、スタートアップ応募には間に合わなかった。また、科研費って、思ったよりも少額…基盤Cだと、最低年数の3年で使っても、一年百万円あるいかないか。しかも、挑戦的萌芽との重複申請ができないとは(涙)!
となると、とにかく、少しでも研究費を手に入れる確率の向上を狙って、まずは、基盤Bと挑戦的萌芽をだしてみることに(2年連続で外しました)。
その一方で、財団からの助成金に申請することにしました。探せば数は有るのが、本当に有り難いことでした。倍率高いなあ(x8~x30程度)、と思いながらも、手をこまねいていても仕方ない。盲滅法ココロを奮い立たせて書き続け、だし続けてみました。
気分はスイカ割り。木刀もって目隠しされて、ふらふらあるいて、とりあえず勘を信じて、えいっと振り下ろしてみる、みたいな。
結局、過去4年間で、私の外部予算申請歴は、応募数 26 採択 6 不採択 20。最初に科研費をいただくまでにしぼると、応募数22(うち財団18件)うち、3財団から助成をいただいて、糊口を凌いでいました。今振り返っても、助成していただけたのは、本当に本当に運がよく、そして有り難いことでした。
3回目の応募で科研費を頂けたので、年度越しで予算の見通しがついて、一息つくことができました。財団への応募はほぼお休みしています。(もう、私の研究を考慮していただけそうな財団はそれほど残っていないですし…笑。)
でもさ、とってきてもどんどん使っちゃうし、穴の空いた柄杓で水を汲んでお風呂たてようとしてるみたいな気分だよ…(;_;)(;_;)(;_;)。
と、おもっていたのですが。必要な備品にも限りがありますし、消耗品も、蓄積した分があると、支出が大分少なくなります。今年度に入って、楽になっているのを実感しました。
数だけまとめても、お役に立つかわかりませんが、落として落として落としては、ほんのときたま当たることもあり、の経験の後でしみじみ思ったのは、
下手の鉄砲数撃ちゃあたる。
改め
鉄砲べたも、数撃ちゃ学ぶ。
断言できるほどの腕を身につけた訳ではないけれど、タブン、論文の書き方と、申請書の書き方って、結構違う。同じつもりで書くと、残念な結果になりがち。
一度当てたら、それを手本に次の申請書を書くとよいようです。自分が書いたものとはいえ、気づかないうちにいいことしてた訳ですものね。
数人の『成功例』を手に入れて、比較検討して方針を決めたり出来れば最高。同僚仲間で、門外不出の『科研費成功例アーカイブ』なんてつくってシェアするのが、実は一番早道かもしれません。自分の申請書を読まれるのは恥ずかしいとはいえ、仲間内に声をかけて、やってみようかなあ。
数人の『成功例』を手に入れて、比較検討して方針を決めたり出来れば最高。同僚仲間で、門外不出の『科研費成功例アーカイブ』なんてつくってシェアするのが、実は一番早道かもしれません。自分の申請書を読まれるのは恥ずかしいとはいえ、仲間内に声をかけて、やってみようかなあ。
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