2016年2月19日金曜日

ワークショップ開催

 今週は、所でワークショップが開かれました。
 
 微生物間相互作用の理解と言うテーマで7演題。まずは植物と細菌の関わりについてのお話をお二人の先生方から、その後、色々な微生物・・・土壌細菌・水田細菌叢・数理ネットワークモデリング・腸内細菌(ヒト・マウスと、なんとカメムシ!)について・・・若手研究者5名からお話を伺いました。

 そもそものプログラムは、こちら。

 じつは、このワークショップの世話人は私で、後半の若手研究者5人は、いつも研究会、というか、勉強会で集まる面々。
 森林の根圏と土壌中の真菌の間の共生関係を研究している方が唯一の植物関係者だったのですが、今回は、この方は欠席。代わりに、というわけではありませんが、いつもはこの研究所があまり縁のない非・植物についての話が多めなプログラムでした。
 私自身は、面白い話ばかりで、多くの方に聞いていただきたいと思ったのですが、一方で、そううまくいくかな?と多少心配もしていました。とはいえ、非・植物メンバーは、専門外の人たちに話す機会も多い方たちで、わかりやすく、面白く話してくださり、時間も結構超過したところを、聴衆も最後までつきあってくださりました。

 いやいや、よかった。
 何を隠そう、この手の「オーガナイズ」って、初めてなんです。
 スピーカーをお願いして周り、プログラムを組んで、この度は運良く所内公募+仲間内Fundingではありますが、予算を確保して、出張依頼などの手配、懇親会もやりたいし・・・と、こじんまりした会なのですが、結構考えることたくさん。
 こじんまり、な規模で、初めての経験を出来てラッキーでした。
 お会いするのもお話を伺うのも、楽しみな方ばかりで、準備も楽しみながら出来たのですが、ううむ、自分が出席する、ワークショップだの、国内の学会だの、はては国際学会だの、当然ながら世話してくださる方々がお出でだからこそ、こちらも出席できるわけで。
 いまさらながら、感謝の念が。こんどから、心して出よう(笑。

 ワークショップ終わっての懇親会は、スピーカーと、研究分野が近い方たちと一緒に、夜中の12時閉店時間まで話し込み、楽しい1日でした。
 一人去り、二人目帰り・・・とお見送りしたのち、残るお二人とランチをご一緒したのですが、ここでもランチタイム閉店までおしゃべりしていたところで、共同研究のネタが見つかり、早速DropBoxで情報共有開始。
 
 あっというまに、次の予算の申請の話にまでつながるという、嬉しいおまけがつきました。やっぱり、顔を合わせて気楽におしゃべりって大切です。そして、気楽におしゃべりできる研究仲間って、ほんとに大切。

 ワークショップは月曜日だったのですが、未だ嬉しい余韻に浸っています。

 
 
 

2016年2月13日土曜日

これは便利!

 懸命に時間を作ってはコマンドラインを使った解析の独習に努めているわけですが、それにしたってやっぱりGUIは有難い。
 同じことが時間をかからずにできるのであれば、GUIで済ませたいのは、私のあからさまな本音です。
 最近、数十キロ程度の配列の解析に取り組んでいたのですが、すっごく便利に使わせていただいているツール二つ,Genome MatcherArcWithColor.
 実は、わたしも所属させていただいているある研究会のメンバーのお一人が開発されたもの。Mac10.3以降対応のソフトで、Macユーザーでよかった、と思いました。

 多分、Perlを使える人であれば、簡単にスクリプトかけるのだろうけれど、そのスキルがないとどうしよう?と思うような操作って、たくさんあると思うのです。こういうこと、コンピュータが得意だよね?とわかりきっているわりには、便利に使えるソフトってあるのかな??と言う種類の作業が、普通にマウスでクリック、な使い方で、できる。痒いところに手がとどく、とは、このことです。

 そこまでよく出来ているものながら、あれ?昨日できたことが今日出来ない…と言う出来事発生。あんまりにも便利に使っていて、これがなくては先に進めない!状態になっていたことから、HPにあるバクリポートもお願いします、というお言葉と、知人であることに甘えて、メールで問い合わせたところ、ああ、すみません、やはり私の使い方が悪かったせいでした、という恥ずかしい一幕もありました。

 教えていただけて感謝、の反面、やっぱり、この手のスクリプト、何を書いているかはおぼろげにわかるぐらいにはなろう、と決心。多分、あれは、そこに想像がつく段階にまで行けば、作者さまを煩わせる必要はなかったのではないかと…。

 GenomeMatcherを便利に使わせていただいて、解析が終わったところで、とりあえず、綺麗な図にしたい、と思い、お絵描きソフトを探しました。配列上のORFを綺麗に書こうと思い、ある論文で見たCGViewというのををダウンロード・使ってみたのですが、あれ、これ、色はどうやったら変えられるのだろうか???

 なんて右往左往しているところで、やっとの事で思い出した、Genome Matcherのマニュアルの一部として紹介されていたArcWithColor.
 使ってみて、おお、使いやすさと自由度に感動し、バグリポートお礼の時に、とっても便利で使わせていただいております、ありがとうございます!とお便りしたら、なんと、お膝下の学生さんで、CGViewを使って修論を書いている人がいた、とのことで、ああ、もったいない、便利さをしらないのでしょうか。
 無断で自主的に宣伝させていただきました。HPがあるパッケージだし、問題ないですよね?

 

 

2016年2月6日土曜日

100周年記念関連事業

 ここしばらく、ごく普通に、研究あれこれに勤しむ日が続いておりましたが、今週は、100周年記念関連事業の一環として、研究所の正面玄関に設置された大原孫三郎氏のブロンズレリーフの除幕式がありました。

 
 除幕式、と言い条、実は設置されてから数日は覆いもなく普通に見れる状態になったので、正面玄関を使う所員は、皆、この作品をすでに目にしていたわけです。

 私たちがいつも目にすることの多い同氏の写真は、こちら。
 
 ブロンズ像を見た私たちの間での評判は、「なんか、違うよね??」。
だったのですが、除幕式に参加してくださったブロンズ像の作者、三木勝氏のお話によると、このブロンズ像のモデルになっているのは、大原氏が当研究所を設立した、34歳の時の写真なのだそうです。まさに「青雲の志を抱いた青年実業家」としての時代だったわけで、納得するとともに、その若さでの事業だったのか、と、新たに感銘を受けました。

 さらにその後、倉敷市内、研究所にほど近い向山という丘陵地の上にあった石碑が当研究所に移設されたということで、その紹介がありました。詳しくはこちら
 石碑が記念している小山楽山という方は、当研究所開所時に大原氏に招かれて、果樹の専門家として研究所の初代メンバーとなられた方で、日本の白桃の元となった品種を育成した大久保重五郎氏が師事した方だそうです。私は岡山に来て、初めて岡山の白桃を知ったのですが、あの芸術的な白桃という品種の源にこの研究所が関係していたとは、今回初めて知りました。もともとは、小山氏がフィールドとして作った果樹園(そして、小山氏は、この果樹園で亡くなられたとのこと)内に、氏の功績を讃えるために作られた石碑なのですが、時代の移り変わりとともに、果樹園も閉鎖され…。石碑へのアクセスが悪くなるとともに、小山氏の功績への感謝の念が風化してしまうことに心を痛められた方が、当所にこのことを知らせてくださったことが、結果的に、当所の記念行事の一環として石碑を移設させていただくことにつながったわけです。
 特に、100周年記念の際に、この研究所の歴史についてはずいぶん色々詳しくなったつもりでいたのですが、今回の行事では、新たに感銘を受けました。
 

2016年1月29日金曜日

試練です。

 先週、楽しみにしていたゲノム支援のRNAseqの結果が返ってきました。
実はリードのクオリティが悪くて、どうにもならない、かも・・・というコメント付きで。

 そもそも、すべてがうまくいっていたとしても、初めて手をつける解析は、いろいろと学ばなければならないことがたくさんあるわけですが、「うまくいかなかった」となると、これは全くお手上げです。

 支援班は、エキスパートが揃っているわけですが、「うまくいかなかった」というだけでは当然原因は絞れないわけで、「とにかく結果を見てみてください」と言われたけれど、見てみてって、どうやって??の世界。

 ありがたいことに、この結果が出てくる頃をめがけて、共同研究者のSさんがこちらに来てくださる予定になっていました。彼の助けを借りて、と言うより彼の手によって、リードのQCから始まり、リードの内容をざっと「覗いてみて」今後どうするかを支援班にご相談することに。

 去年の今頃、とある国立研究所でトレーニングコースを受けたのですが、これはきちんと出た結果をある程度前処理したものを使っての実習でしたので、その前の段階を踏むこと自体が初めて、さらに、何が悪かったのかを突き詰めるための解析を教えていただきました。

 一対一でみっちりいろいろなことを教えていただき、さらにどのような手順を踏んだかをわかりやすく整理した形で手渡していただき、教わった内容もですが、全体的な「仕事術」についても、とても勉強になった4日間でした。
 
この一年間、自己流でも少しは使えるようになっているかな、と思っていたのですが、ううん、上級者のお手並みを拝見してしまうと、先は長い・・・を実感。自分って、絶対センスないよね・・・も、実感。
 コマンドラインによる解析もなのですが、苦手意識があるRにしばらく触っておらず、こちらは何も思い出せない状態でした。

 これではいけない。

 週末を使って復習と、次の解析がうまく行った時に自分でも使えるようになれるところまでRになじむために、何か自分に課題を課そうと思います。

 それにしても。
 研究の進行のためには、すんなりうまく行ってくれるのが一番良いのですが、こうやって、「うまくいかない」状態を通り抜けないと、いわゆる経験が積めないのですよね。今後長らくいろいろな解析方法を身につけて行くためにも、今回のトラブルは試練と心得て、修行の機会にいたします。


 


2016年1月22日金曜日

あと一息?

 さて、ウイルスゲノムのアセンブルは、まだ続いています。

 そもそもは、大きなcontigsは6本あり、その間をPCRで埋めていって、2本のscaffoldsまで持ってきた。
 当然と言えば当然ですが、つながりやすいところから繋がっていって、ううん、最後の最後が繋がらない。
 今までやったところに実は間違いがあって、そのせいで矛盾が生じて・・・というのではないような感触がしっかりあるのは救いです。 ここまで頑張って、あれ、話が合わない、これまでつなげたものがおかしい、というのが一番困りますよね。

 もう少し詳しく言えば、大きな2本はつながりそうなのです。ただこのうちの1本がさらにつながりそうな短いcontigがあります。この、短いのと長いのを繋げようとしてPCRしてみると、間をつないでいると思しき配列は出てくるので、それを読んでいくと、もう一本のコンティグ上の配列が出てくる。よかったよかった、と思いきや、あれ??予想しているのと向きが逆。

 この部分、実はリピートが多いということはわかっていて、大変扱いづらい配列なのですが、う〜〜ん、このリピート部分のアセンブル自体を疑ってかからなければならないような・・・
 とりあえず、疑わしい部分を挟んで何組かのプライマーを作ってみて、PCRをかけてみると、

 バンドが出ないね・・・。

 ううむ、こういうパズルって、どうやって解くんだろう??リピートが多くて厄介な部分ということならば、お金があってゲノムもたくさん取れたらPacBioとなるのでしょうけれど、そもそもゲノムがたくさんは採れない系統ですし、それにもう、年度末だし。
 しばらく手元の材料で出来る頃をやってみます。

 

2016年1月15日金曜日

驚き・・・

 知っている人は知っているよ、という話なのでしょうが。

 ここのところ、ウイルスゲノムアセンブルを終了しようとcontig間のgapを埋めるべくPCR→シークエンスを繰り返しています。
 contigの端と別のcontigの端の間をPCRして得られたgapを含む配列が長い場合、何度もシーケンスを繰り返して、配列全体の情報を得るわけですが、うっかりして、年末の物品購入が難しい時に、ABI BigDye Terminatorの「バッファーだけを」切らせてしまいました。

 一番重要なMixはかなり残っているのに、テンプレートもプライマーもあるのに、バッファー「だけ」がない。よって実験ができない。
 トンカツ作ろうと思って、上等の豚のロースを買ってきて、わーい、こんばんはトンカツだよ♪あ、小麦粉がないから衣がまぶせないからやっぱり無理、みたいな(例えが幼稚ですが)。
 くううぅ。

 というわけで、暮れも押し迫った12月30日、悔し紛れにネットを検索していたら、な、なんと見つけてしまいました、ABI x5 bufferの代替品となり得るものの組成を!

 興味がある方、ネットを検索してみてください。
 要は、
 ABI BigDye Terminator を、ケチケチ 使いたい、わけですよね?

 (このブログ、大学HPにぶら下がっており、そういう場に載せた情報は、公式性の高いものという自覚を持て、ということになっておりますので、こういう書き方にさせていただきます。興味のおありの方、お便りください。でも、↑をヒントにネット検索すれば出てきます笑)

 実は、ものすごく簡単な組成なんです。もちろん自分で作れます。
 バッファーは、1-ml 7000円程度で純正品が買えるのですが、ううん、自分で作ったら、10 mlが70円で出来ちゃうんじゃないでしょうか。

 こういう情報を手に入れると、どーしても周りに喋りたくなってしまう私は、早速、いつもいつもお世話になっている所内シーケンスサービスの担当者さんにレシピをお送りし、さらに、現在居室をシェアしている同僚に注進。

 で、知ったのですが、彼はなんと、5 µl以下のサイズでシーケンス反応しているそうで。
 5 µlで反応したら、一度ABI BigDye Terminator kit購入したら、永久に使えるじゃないですか。

 スゴい!!

 これから、それでいこう。Mixは、まだ結構残っているので、年度末の物品購入が難しい時に、ふえーん、Mix切らせたから実験できないよお、という悲しくも無様な事態は、これで避けられそうです。

 久々のびっくり情報でした。

 

 
 

 
 

2016年1月8日金曜日

新年あけましておめでとうございます。

 新年あけましておめでとうございます。
 本年もよろしくお願いします。

 今年は、三が日終わるとすぐ仕事で、なんだか理不尽な扱いを受けているような気分でしたが、良いお正月でしたでしょうか?

 年末ギリギリまで仕事をして、元旦に帰省したのですが、登り新幹線の車窓から見える富士山が美しかったです。
 今回は、他のグループとシェアしている大部屋ラボでの年越しでしたが、留学生が多い職場ななのもあり、年末とはいえ、結構人が出てきているのが印象的。修士1年生が大晦日まで実験しているのを見ながら、自分の学生時代を懐かしく思い出したりもしました。

 年明けて、4月には研究所全体の改修が終了し、新装ラボへ最後の引越しが待っています。最後の引越しを目指して、ささやかながらラボ用スツールと居室用椅子(ピンクと赤!)を新調してみたりして。

 さて、年越ししながら手をつけていたのは、ヘテロシグマに感染するウイルスのゲノム配列決定。実は、一系統はすでに解読済みなのですが、もう一系統手元に持っているもののゲノムも解読しようとして、しかし、これはそこまで喫緊の課題ではないから横に置いてあったものを、仕上げてしまおうとしているのですが。
 口で言うのは簡単ながら、結構難しい....。
 1系統目をde novoでアセンブルするのは、共同研究者が終了させてくださって、私がやっているのは、その配列を参考にしながら、すでに読んであるcontigを組み立てる、というものなのですが、慣れてないからか、センスがないからか、手こずっています。でも、これ、今後研究を進めていく上で、絶対に欲しい情報・・・。
 終了するまであとひと頑張りです。

 一方で、今週は研究所全体の新年会が開催されました。席をくじ引きで決める、というのは、去年から始まったアイディアですが、日頃やりとりがない方々と楽しくお話できたりして、楽しい会でした。今年も楽しくいきたいものです。