2019年10月11日金曜日

久しぶりの記事です

大変時間が空いてしまいました。
またしても、なんていう記事でチリに来てます、などと書きそれっきり。
いえ、当然ながら、9月なかばには帰国し、種々の事柄に忙殺されておりました。

 まずは、雇用。
チリに駐在していただく研究員、なかなか人が決まらずにいたのですが、結局、スペインから来てもらうことに。
外国籍の研究員を雇って、しかもチリに出張してもらうって、手続き上はどうするの??と事務の皆様にご相談。実は、こういうケース、事務でもはじめてということで、いろいろとご面倒お手間をかけながら、とりあえず雇用手続きとビザの手続きまで終えたところです。
 終えども終えども無限かと思えるぐらいに湧いてくる書類仕事に呆然としながら、とにかく目の前のことを片付けていたら、ある日、突然終わりが来た。
 彼は、つい先日博士号を取得したところ、手続きが順調に行ってくれれば12月なかばには倉敷にやって来ます。

 他にも、シーズンとしては、科研費申請の季節だったり、チリプロジェクトから面倒ではあれど必要な手続きが生じたり、ワタワタ、ワタワタ、している間に、1ヶ月以上経ってしまいました。

 本格的に始まったのは、2018年春、プロジェクト申請は2016年秋だったので、あれからなんと3年!一体チリと日本を何往復したのだろう、と、そろそろ記憶が曖昧になって来ています。
 なぜこんなに行ったり来たりしなければならなかったかというと、それは、やはり、行かないと仕事が進まないから。
 実際に行ってみて、あちらのラボのメンバーとたくさん話し合いを持ち、ラボの設備も見せてもらい、機材購入のための手続き送金、実際に購入しようとしたらここでも日本とは事情が違う、やっとの事で購入手続き取ってみたら、なんと大学ストでペンディングしたり、さらに本当だったら今頃までには終わっているはずのラボ改修は始まってもおらず、せっかくの新品機材は箱の中に眠ったまま。。。

 改修といえば、ラボより先に始まった居室改修は、契約を結んだ会社が、給与未払いと劣悪待遇で現場労働者に逃げられてしまい、45日で終わる!と豪語していた(これこれ、この記事です!)のがすでに5ヶ月途中で放置。
 いや、やることスケール違いますね 笑。

 正直、ここ2ヶ月ぐらいは、チリ、と思うたびに、。。。。どこまで続くぬかるみぞ。。。という気分でした。

 でも、この1週間でちょっと気分が変わっています。

 4月から、週例スカイプ会議を持つことにしたのですが、まずは、機材の設置がほぼ終わったとの報せ。ラボ改修終わらないと設置しても。。。と渋るあちらのボスに、でも、それでは、来年頭に着任する研究員が仕事ができない!若い研究者の人生の時間を無駄にさせるわけにはいかないよね?との必死のアピールに答えていただいた格好です。
 必死に訴えながらも、しかし、あれだけ大型な機材をラボに入れるには、既存のものをかなり動かさなければならず、それは気が進まないだろうなあ、、、、と思っていたので、このニュースには、じぃん、としました。

 そして、昨日の朝。朝8時過ぎの通勤中、スマホに連続着信。プロジェクトのリサーチアシスタント、カレンから。「サンプリングしてきた海水を顕微鏡で見てみたら、赤潮原因藻らしきのがいる!みてみて!」と。時差12時間、そしてあちら水曜日ということは、朝9時過ぎから機材を車に詰め込んで、1時間半近く離れたポイントにサンプリングに行って、帰って来て、海水ろ過して冷凍して。。。とサンプル処理に夜8時まで追われ、で、海水を顕微鏡観察して見つけたのを、メッセージ送ってくれたということでしょう。
 赤潮が出ることを祈ってはいけないのですが、しかし、出ると研究材料が手に入るね!タイミング逃さないように、あれを準備して、別機関と連絡とって。。。。と、徒歩通勤の信号待ちごとにコメントをかわしながらやりとり。
 度重なる長期出張と、なかなか進まないセットアップに、相当消耗、なんで、このプロジェクト始めたんだっけ?と分からなくなりかけていたのが、そう、『これ』をやりたかったから、このプロジェクトを始めたんだ!と、いきなり思い出した感じ。

 『いきなり頭上の雲が破れてぱあっと光が差し込む』感を味わった一瞬でした。
 
  実は、またしても来月より3週間足らずのチリ出張の航空機予約を終えたところです。今度は、良い季節だろうな🎵

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