2015年7月17日金曜日

目から鱗が2枚…

 ウイルスの遺伝子が読めて、ヘテロシグマの遺伝子の一部の情報も得られたところで、遺伝子発現解析中。
 96 穴プレートを使ってたくさんqPCRをしなければなりません。
 実験の手間がかかる上に、消耗品も結構使う。というわけでケチケチ作戦なわけですが。

 実験していると、どんなに注意して分注しても、どうしても液体が96 穴プレートの中ではねあがったり器壁についたりします。遠心して落としたい。
 でも、この遠心機、結構するんですよね。低速なものなのに、7~8万円する。
 エタ沈にも使えるような高速で回せるものだと当然もっとお高い訳ですが。
 …う〜ん。高いものを買う方が、使い回しが聞いておトクではありますが、今の所は必要なし。安い方は、しかし、これしか使えないうえに、作りがイージーといいましょうか、まわしていてもガタガタしそうなものが多いんですよね。上からがしっと手で押さえつけたくなってしまう感じ。
 そのガタガタに7~8万円か…。

 何となく納得いかない思いを抱えながらネット検索していると、『手作りのプレート遠心機』という言葉がでてきました。
 え?ほんと?手作りって・・・・?

 半信半疑で見てみたところ、

 なんと!!こんな手があったとは!!!

 サラダスピナーを使うって…。確かに、あれ、よく回りますものね。膝を打って感動しました!

 実際使ってみると、本当に細かい水滴はやはり落としきれませんが、しばらくこれでやってみようと思います。
 
 というテクニカルなヒントを超えて、このブログの筆者さん、本当に実験がお好きなんだな…と、ちょっと感動しました。

  そうだよね、そうだよね、大なり小なり予算が限られているのは誰しも同じ。
 出来ることを出来る範囲でやっていくしかないし、やりたいことは、知恵を絞ってやるしか無い。で、その気になれば案外手があることもあるのよね。

このブログ、スゴイ。これからちょくちょくの覗かせていただこうと思います。

 という一方で、もう一つ、地味に驚いたこと。

 これは、共同研究者が過去に取り組んだ話なのですが。

 注意深くピペッティングすると、システマティックに測定誤差が減らせるという話
 具体的には、実際に試薬をピペットで計りとる前に、その試薬を数回すってディスペンスして…を繰り返して、その後に実際の実験のための操作に移ると、測定誤差がかなり減らせるとのこと。チップの内壁を用いる溶液でコーティングしてやったあとで、その溶液を計りとる、という操作が、ピペッティングの正確性を上げるために有効なのですね。
 『サラダスピナーで遠心機』の真逆を行く、自動分注機を使う際の注意点ですが、当然ながら、人力ピペッティングにも有効なはず。何度もピペッティングするのは面倒ですが、しばらく丁寧な操作を心がけてみようと思います。
 

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