2015年1月16日金曜日

錯体化学(?)

 今年は、ずいぶん暖かい冬ですね。
 去年・一昨年は、朝晩寒さに締め上げられるような気持ちがする日が結構あった気がするのですが、今年はそれほどでもない…。

 とはいえ、案外、これは『気のせい』で、気候はそれほど変わらないけれど、居室が暖かくなったからかも。
 実は、この冬は改築のために居室をもう一グループと共有していて、小さい部屋に総勢7人が『押し込められて』いるのです。去年まではHさんと二人きりだった居室の半分程度の面積に、なんと総勢7人。そりゃ、違いがでてもおかしくない……。

 という話はおいておいて。
 前から気になっていたけれど放っておいた実験の話。
 随伴細菌の、ヘテロシグマ増殖促進作用を見つけたのですが、その理由を探ってみたい。

 藻類とバクテリアの共生関係で分かっていることは、案外限られています。そのうち、やはり藻類が光合成によって作り出す多糖類等を栄養源としてバクテリアが増殖し、その結果バクテリアが生合成して水中に放出するものが藻類の増殖を促進し…というタイプの相互作用は幾つか知られています。
 というわけで、この辺をあたってみたい。
 既に研究されているものもあることだし、できるでしょう。
 と思ったのですが、実はこの実験が案外面倒でした。
 微生物が生合成する物質のうち、培地中の鉄イオンに結合するsidenophoreというものがあります。sidenophoreと三価の鉄イオンが結合すると、光に対して反応性が高くなり、二価に還元されることで藻類が活用しやすくなるのだそうです。で、このsidenophoreというのを測定しようとして、必要な発色物質をいれた培地をつくるのですが、青い培地ができるはずが、きれいなみかん色に。

 う〜〜ん。培地中の鉄が酸性条件で発色物質に結合すると青くなるはずなんだけど・・・。逆に、例えばキレートされて発色物質から鉄が取り去られたら、オレンジ色になるのです。培地中の鉄が、外の物質(ほとんど金属イオン?)に結合して、発色物質と鉄イオンが反応していないのか…。

 とはいえ、論文に書いてる通りにつくっているのに、なぜ青くならないのだ?!ウェブから違うレシピを探してきて試してみても、残念ながら結果は同じ。

 私としてはタイヘン苦手だった無機化学がらみの問題のにおいがします。解決は来週に持ち越しそうです。う〜〜ん。


 

 

 

 

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