2017年10月6日金曜日

同業者たちの苦悩

 毎年のことながら、科研費応募の季節です。
 来年度からの命運がかかる季節、大学教員のうちのかなりが申請書書きにうなされる季節(だと思われる)。

 御多分に洩れず(?)、私自身も、これまでに落としてしまった申請書を取り出して、アイディアを切り貼りしたり、書き直したり、ため息をついたり、頭を抱えたり、、の毎日です。

 そんなある日、岡山大学のメインキャンパスにいる共同研究者のところに、ヘテロシグマを手渡しに行ってまいりました。
 せっかくだからとコーヒーブレイク。
 数年前、岡山大学に、小綺麗なカフェができました。学部の建物からは程よく離れており、さっぱりした内装で、可愛いカップでコーヒーが飲めるこのお店、客の年齢層が、大学にしては高い気が。

 そう、大学教員御用達なわけですね。お手軽Faculty Clubっていう感じ。
 別の大学から訪ねてくださった共同研究者と、直近同僚や学生さんの耳を気にしないでざっくばらんにおしゃべりするのにうってつけなお店なわけです。

 外壁全面ガラス張りのこのお店で、さんさんと秋の日の降る外の景色を眺めながらコーヒーをのみながら、いろいろ情報交換(研究だの、共通の知人だの、自分の所属部局の中の色々だの、雑多な話題なわけですが)。のどかとも言える午後のひとときのはずが、どうしても話題は科研費の申請書だの、研究費の獲得だの現実的かつ喫緊の課題に戻ってくる。。。
 と、あちらの方に座っている二人組が「基盤Cが。。。。基盤Bが。。。。」
 そのおふたりの後ろに席を取っていらした、もう少し静かめ・年配目のお二人が「・・・さんは、〇〇プロジェクトを持っているから××で。。。。」
 ああ、あの方々もこちらのお二人も、科研費or研究費の話をしている。共感とおかしさで、笑いを噛み殺す私たち。

 いやはや、この季節は、研究費獲得しなければ!の危機感が細かい細かい粒子になって空気中を漂っている気がしてしまいます。
 全然わかっていなかったけれど、私が学生だったときの先生方も同じお気持ちだったのでしょうか。。。
 なんとも妙な感慨に浸ってしまいます。

 全国の同業者の皆様、今年もご一緒にこの季節を無事乗り切りましょうね。って、結果を笑顔で受け取れるのはそのうちの25%程度というのが結局一番切ないのですが。。。。。

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