さて。
先週の葉緑体ゲノム精製完了!で、欲が出て、無理だとあきらめていたもう一つの『締め切り』にも駆け込みで間に合わせました。
こちらは、某社が開催していた6月末までのキャンペーンサービス。やはり次世代シーケンス技術をつかって、委託としては破格の低価格で遺伝子配列を読んでもらえるというもの。
生のリードデータを受け取れるだけで、解析は自分でしなければならないのですが、小さい遺伝子ですし、そのぐらいはなんとか自分でやって格安で遺伝子を読んでしまおう!と思ったのです。日曜大工でも研究でも、DIYはビンボー人の宿命です。
ただ、このキャンペーンの締め切りは6月30日。葉緑体ゲノム精製の締め切り29日の方が大切だったので、こちらを先に解決しなければならない。キャンペーンで解読してほしい目的DNAを高い純度で必要量精製するのは、葉緑体ゲノム精製をしながらではちょっと無理。涙をのんで見送ることになりそう……だったのですが、葉緑体の方を終えてほっとしたところで、去年の実験ノートを見返していて『…そういえば』。フリーザーの奥深くに濃縮してそのままになっていた出発材料が眠っていることを思い出したのです。去年の時点では、精製方法を確立したのはいいが、正規料金でこれらの配列解読をするような予算の余裕はなく。将来別の実験につかうためにと、保存しておいたのでした。
足りるかなぁ?ぐらいの出発材料から、DNAを精製したところ、なんとか足りる量が、十分と思われる純度で得られました。
やはり、実験ノートは大切です。よかった♡(笑)。
この結果が無事得られた暁には、私たちが今後研究するためには、とてもとても大切な情報源となります。ドライアイスづめにしたサンプル入りチューブを宅配便サービスに集荷していただき、ほっ。
もっと早く思い出せば、もう少し楽だった…のは確かなのですが、ま、いいとします。
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ところで。このブログを見返すと、ここ4月以降は、ほとんど実験の話ばかり。これはやはり、研究が軌道に乗ってきたからなんだろうなぁと思います。このグループも創設から2年半。軌道に乗せるのに、2年半もかけるな!という話もないではないですが、ありがたいことと思っています。
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