葉緑体をたくさんとりたい!と条件設定に明け暮れた、という話を2週間前に書きました。
一番問題だったのは、細胞の壊し方・・・・・ちゃんと壊さないと当然葉緑体は取り出せないし、しかし壊しすぎると、葉緑体にまで傷がつく。
程よいところで無傷の葉緑体をたくさんとってくる条件を探して四苦八苦した訳です。 で、とりあえず、条件設定終了、めでたしめでたし、と思ったのですが。
今、私たちの手元には、ヘテロシグマ6系統があります。で、これらすべてから大量の葉緑体をとってこなければならない。この6系統、少しずつウイルス感染に対する反応が違ったり、大きさが違ったり、増殖速度も違う・・・・という、それぞれ固有の『性格』があるのですが、しかし、ヘテロシグマはヘテロシグマ。
1系統で確立した方法は、ほかの系統でも使えるでしょう。
と思ったところが、甘かった……。
系統1で方法を確立し、では、と、系統2でその方法を使ってみたら、何と、細胞がどうしても壊れない!では、系統3では、と試してみたら、系統1で踏んだ手順の半分以下で粉々………。
こんなにヘテロシグマの『丈夫さ』にちがいがあるとは。
とはいえ、たぶん、生物ってこういうもので、同じ種でも、系統の違いで思わぬところにはっきりとバリエーションがあったりするのでしょうね。
一応生物学をながいことやってきて、『するのでしょうね』って、ずいぶん頼りない話ですが、この辺が、『モデル生物』に甘やかされてきた研究者の弱点といえます。
細胞を壊してしまったら後は同じ扱いができる訳ですから、細胞の壊し方については、1系統ずつじっくり決めていこうと思います。
6月終わりまでには、しゃきっと終了したいものです。
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