今、うちのラボで一番働いている機器はといえば、サーマルサイクラー。
遺伝子増幅をするための実験機器です。
二本鎖DNAを増幅するための機器ですが、中に小さなチューブを立てられる金属製のブロックが入っていて、この温度を制御するための装置が付いています。いわく、まず95℃で5分、次に94℃で30秒、60℃で30秒、72℃で1分、また94℃で30秒、60℃で30秒、72℃で1分・・・と25回繰り返し、最後に72℃で10分、そのあと4度に下げて一晩、などと、任意のプログラムを組むと、その通りに温度を変化させてくれるわけですが、どうもこれの調子が悪いようです。
というのも、ここ2週間ほど、遺伝子増幅の実験=PCRがうまくいかない。まずは私の実験がうまくいかず、『?』『??』と何度か繰り返しているうちに、Hさんの実験もうまくいかなくなりました。いくつもいくつも試薬を加えて反応液をつくる実験なので、1回上手くいかないぐらいならば、なにかまちがっちゃったか?と思うのですが、こう何度もうまくいかないと、これはおかしい。
試薬がおかしくなったのか?と試してみたのですが、そうではないことがわかり、結局、サーマルサイクラーがおかしくなっているということがわかりました。
考えてみれば、サーマルサイクラーが壊れた、なんていう話は今まで聞いたことがないので、実は運の悪い部類に入る経験なのでしょう。微妙なことをしているようでいて、結構よくできている機器なんですね。幸い保証期間中だったので、代替機を出してもらって、修理に出すなり交換するなりという処置を取ってもらえることになり、ひとまずホッ。
原因がわかるまでに、ああだこうだとトラブルシューティングに時間を取られた1週間でした。
週末前にきれいに片がついてよかったです。
それにしても、なんと来週で7月も終わり!今年も半分以上終わったことになります。
月日のたつのは、本当に早いものです。
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