というと、実にカッコがいいですが、この現象を正確に表現すれば、
ここ数年間、ために溜め込んだデータをまとめ上げて、やっとのことで論文に仕上げました、
全くニュアンスが違ってきますね(笑。
たとえば、ミトコンドリアのゲノムを読んだ、遺伝子予測してアノテーションした、とか、これまでに蓄積したRNAseqのリードをアセンブルして、網羅的とまでは言えないまでも遺伝子配列情報が結構得られた、とか、ウイルス感染の時系列解析をしてみた、とか。
やってみた、できた、いろいろわかった、じゃ、次、を気分よく繰り返しているうちに、ハッと気が付けば月日は経ち、目に見える形の成果が何も出せていない、という恐ろしい状態になっていたのが去年の春。
しゃかりきに手元のデータをまとめ上げて、キチンと人様に見ていただける形にして、書き上げて、、、に忙殺されているうちに、あっという間に一年たちました。
ツメが甘い性格って、こういうことになりがちなんですよね。お本当に恥ずかしいし、よろしくない。
だいたい、研究活動=研究計画立てて、必要な研究費獲得の目処もつけ、実験してデータ出して考察してを繰り返し、得られた知見をまとめて発表して、その実績を持って次の研究につなげる、と言う研究のプロとしてお給料をもらうには必須の形に持っていくには、
論文書きを後に回してちゃダメじゃん。
と、芯から反省した一年でした。
論文を書きはじめるには、パリッとまとめ上げた図が必要。図を作ると、それを見ながら言いたいことが後から湧いてきたりもするし。
でも、今までの自分を振り返ると、結果を綺麗にまとめて、人に見せたくなるような図、というのは、論文を書きながら作る、あるいは、学会発表に間に合うように作る、と言うことをやっていた気が。
特に、配列解析。
遺伝子配列を読んで、断片でも完全長でも、FASTA形式のファイルにまで漕ぎ着けたら、やれやれ、と安心していました。
そりゃ、それが一番コアな情報かもしれないけど、そこから得られる情報は「文字列」には終わらない、のが身にしみたインフォ修行の1年間だったりもしたわけです。
もう少し、見せたくなるようなFigureマニアになろう!と思い、最近、手元にあるデータをしつこく解析しては、綺麗な図にする、と言うのに凝っています。
・・・っていうのは簡単なのですが、こんなことがやりたい、あんな図が欲しい、と言うときに、市中に出回っているアプリケーションを使えば解決、っていうものでもないんですよね。最近一番驚いたのは、同じ種のゲノム配列をいくつも並べて、部位別にどこが似ていてどこが似ていないかを定量化する、という、たったそれだけのことをするツールが見つからなかったこと・・・・。ないわけないよね、と思って探せど自分一人で見つけられず、恐る恐る育種に詳しい同僚のアドバイスを仰ぐも、いや思ったほどぴったりなものがないですね、と言う話に。
で、結局自分でスクリプトを書いてみました。深く深く考え込むと、完璧とは言えない点が残ってはいるのですが、ざっと解析して、可視化するぐらいならばこれで、という程度のもの。
なのですが、それで解析してみたら、あれ??という発見があり、ちょっとドキドキ。
最近手元に入ってきて、う〜〜ん、どこまで使い道があるかな?と思うようなNGS解析の結果も、先の方法でしつこく解析を繰り返すことにすると、ちょっと追加の実験をすれば結構な情報が汲み取れそう。
やっぱり、ツメって大事だわ・・・。と、改めて反省しつつ、こうなったら最後の一滴まで搾り取るつもりで、ねちねちねちねち、いろいろ試してみることに。
折しも年度末、研究費も残ってないし。反省を生かして、しばらくは アタマでデータに付加価値を与える路線で行ってみます。
0 件のコメント:
コメントを投稿